別訳【井上円了】外道哲学
大バカたちの主張16種
2007.6.12
「瑜伽経(ゆがきょう)」より
因みに「瑜伽」とは「ヨガ」のことである。
***(十六異論より)*******
世の中には呆れるほど多種多様なバカタレが満ち溢れていて、我らをとってもウンザリさせたりイラつかせたりしてくれる。
バカはバカの自覚を持って、少しは遠慮して生きてくれればよいものを、そういうヤツらに限ってエライこと声と態度がデカいのが相場とくるから困ったものだ。
挙句に他の人にバカをうつそうとするのだから、全くもって始末におえない。
ほらほら、そこで笑っているアナタ。
ひょっとして、「自分は関係ない」とか思っているんじゃないか?
そういう人こそ気をつけるべきだ、というのが私の考えだ。
これから私が世の中の「バカの主張」を大きく16種類に分類してみせるから、身近にそんなヤツがいたら気をつけるのはもちろんだが、自分にもそんなところがないかどうか、よく考えてみて欲しい。
- 主張その1.「世の中結局タイミングが全てさ!コツコツやるヤツぁご苦労さん!!」
- 主張その2.「世の中結局快楽が全てさ!美しい色、美しい音楽、うっとりするような良い香り、おいしい料理、気持ちいい感触、それらをエンジョイしている時こそ生きる喜びを感じるね!!」
- 主張その3.「世の中ツライことばっかりだけど、それはきっと「前世」でハメを外し過ぎたからなのさ!つまり逆に今苦しんでおけば「来世」はその分だけ楽なものになるハズだ!そうとも!だから今、もっともっと苦しまなければ!!」
- (中略)
- 主張その8.「肉!肉はウマイよね。もう毎食が肉でもいいぐらいだよ!「殺生するな」だって?わかってないねぇ。オレ様にぶっ殺されて食われたものは皆、天国に生まれ変わって感謝しているハズだぜ!「殺生」最高!!食べたらウマイし。」 ※これを「害為正法論」と呼ぶ。「肉好きな連中は、つまるところ他を害するのが好きなのだ!
- (中略)
- 主張その14.「オレ様は○○の生まれだからとってもエライんだ!なんたって○○の生まれだからね。他のヤツらはみんなカスだ!だって○○の生まれじゃないんだもの。」
- (中略)
- 主張その16.「占いはマジで当たるよ!本当だって!今度○○星が月に対してこの角度になるから○○の人は要注意ね!ああ、あとこの○○数占いによるとアナタ明日死ぬことになってるから。それを避けるためには○○星を拝んで(以下略)」 ※これを「妄計吉祥論」と呼ぶ。要するに「占い狂」のことだ。
いわゆる「外道の意見」=「異論」は、おおむね上記の16種に分類可能だ。