別訳【金剛経】
第2話 ブッダ、語り始める
2008.10.19
ブッダがじっと座ったまま、なかなか話しを始めないのを見て、エース級の弟子の一人スブーティ(須菩提尊者)が立ち上がりました。
スブーティはブッダの前まで進み出ると右ひざを地面につけ、両手をあわせて発言しました。
「先生、本日もごきげんうるわしゅうございます。
そして我ら一同、あなたのような大カリスマにめぐり合えた喜びに満ちあふれています。
我々は今日もまた、ここであなたのお話が始まるのを、今か今かと待ち望んでいるのです。
・・・というわけで先生、何かお話しいただきたいのですが。
そうですね・・・ 例えば我々はいったいどのように日々を過ごすべきなのか、とかのテーマではいかがでしょうか?」
ブッダはそれを聞くと言いました。
「やぁ、スブーティ。今日も朝から調子よさそうじゃないか。
そうだな、君の言うとおりだ。
君らは全員、すでにとても幸せ者なのだ。
なんといっても、この私とめぐり合って話を聞くことができたのだからな。
そんな君たちのことを、私はもちろん、ありとあらゆる神や仏が祝福し、今後ますますのご発展を期待しているよ。
・・・で、なんだっけ?
そうそう、「日常生活の心構え」だったな。
スブーティ、いいよ、とてもいい質問だ!
君はどう思う?
我らはいったい、どのような生活態度をとり、どのような心構えで過ごすべきなのか。」
スブーティ:「いや、だからそれをおたずねしているのですよ!」