東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。
意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。

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超訳【金剛経】

第6話 いつの時代にも信じてくれる人はいる (正信希有分)

2008.10.26

スブーティは言いました。

「・・・先生、それはそうなのかも知れませんが、こんな話、例えば今から500年後の世界の人たちに聞かせたところで、まるっきり相手にされないと思いますよ。」

ブッダは言いました。

「こらっ、スブーティ、そういう言い方をするんじゃない!
500年後だって?
ああ、500年後だろうが1000年後だろうが、私の話を信じてくれる人は必ずいるとも!
マジメな人、働き者、ルーズでないヤツ、なんか性格のイイ連中、一流の才能を持った方々などが率先して信じてくれるハズだ!

なぜそんなことが断言できるのかって?
真実と一体化した人物に、わからないことなど何もないからだよ。

いいか、スブーティ。

この話を信じることができる素晴らしい人たちには、ひとつの共通した特徴がある。

それは、「自分がいる」などというカンチガイをしないことだ。

「他人がいる」などというカンチガイをしないことだ。

「生きている」などというカンチガイをしないことだ。

「物質」などというカンチガイをしないことだ。

「実存」、または「非実存」のどちらのカンチガイもしないことだ。

そして挙句の果てには、「する」とか「しない」とかの区別もしないのだ。

それはなぜか?
それらすべてが、人の自由な活動を妨げる原因だからだ。

だからスブーティ、つまりこういうことになるのだ。

「ルールを守ればよい」というわけでもないし、「ルールを破ればよい」というわけでもない、ということに。

オマエは、「イカダ(筏)」というものを知っているよな?
そうそう、水の上に浮かべて川や海の上を渡るための、あの「イカダ」だ。

私の「教え」は、いわばその「イカダ」のようなものだ。
「イカダ」は移動のための手段であって、決して目的ではない。
向こう岸に渡り終わったならば、その場に乗り捨ててゆくべきものなのだ。

「イカダ」は陸の上では荷物になるばかりだということは理解できるよな?
私の「教え」も、それと同じなのだ。

よいな、スブーティ?

もし「渡り」終わることができたなら、私の「教え」など即刻捨てちまえ!

私の「教え」以外のものなど、なおさら捨てちまえ! 」

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