東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。
意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。

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超訳【金剛経】

第13話 究極の真実(如法受持分)

2008.11.23

スブーティは言いました。

「先生、先ほどから「私が話していること」と何度もおっしゃっていますが、これらのお話は、なんと名づけて覚えたらよいのでしょうか?」

ブッダは答えました。

「名前か?
そうだな、「あらゆるものを打ち砕くパーフェクトな智慧」とでも名づけようか。

うん、それがいい。

なぜ「パーフェクトな智慧」と呼ぶかというと、智慧が「パーフェクト」になるなどということは、実はあり得ないからなのだ。

そしてそのことが本当に理解できたとき、智慧はパーフェクトなものとなり、どのような頑強な障害であろうとも一撃で打ち砕くことができるようになるのだ!

ところでスブーティ、私は今、君たちに何かを説いて聞かせたかい?」

スブーティ:「・・・いいえ、先生。
先生は何も説いてなど聞かせませんでした。
なぜならば、「究極の真実」は説くことも聞くこともできないものだからです。」

ブッダ:「それではスブーティ、この大宇宙を構成している原子の数は多いと思うかな?」
スブーティ:「はい、先生。  それはもう膨大であります。
なぜならば、この大宇宙を構成している「原子」は、実はこの大宇宙を構成してなどいないからです。
それだからこそ、「原子」はこの大宇宙を構成することができるのです。

さらに言うなら、この「大宇宙」は、実は「大宇宙」などではないのです。
そして、それこそが「大宇宙」と呼ばれるものの正体なのです。」

ブッダ:「それではスブーティ、私のように「究極の真実」に目覚めた者は、外から見ただけで、そうでない者と区別できると思うかい?」

スブーティ:「いいえ、先生、そういうことにはなりません。
世間では「「究極の真実」に目覚めた者には32種類の外見的特長が現れる」などと言いますが、そんなものは実はないのです。

なぜかというと、「「究極の真実」に目覚めた者に現れる32種類の外見的特長」は、特徴などではないからです。

先ほど先生もおっしゃっていたではないですか。
「真実には「特徴がない」という特徴がある」、と。」

ブッダ:「はっはっは、そうだったな。
スブーティ、つまりそういうわけだから、今私が話していることのほんの一部でも他の人に話して聞かせる人がいたならば、その人が得られる利益は、ガンジス河の砂の数ほどの途方もない時間をかけて肉体労働などで奉仕することに対しても、比べ物にならないぐらい大きいのだよ。」

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