東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。
意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。

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超訳【金剛経】

第18話 流れを見切れ!(一体同観分)

2008.12.4

ブッダがスブーティに尋ねます。

「なぁ、スブーティ。
もしも「真実と一体化した人」がいるとするならば、その人は眼を使って見ることができるだろうか?」

スブーティ:「はい先生、できると思います。」」

ブッダ:「「第三の眼」で見ることはできるだろうか?」
スブーティ:「はい先生、できると思います。」

ブッダ:「「智慧の眼」で見ることはできるだろうか?」
スブーティ:「はい先生、それもできると思います。」

ブッダ:「「法の眼」で見ることはできるだろうか?」
スブーティ:「はい先生、それもできると思います。」

ブッダ:「それでは「究極覚醒者(つまり仏のこと)の眼」で見ることはできるだろうか?」
スブーティ:「はい先生、当然できますとも!」

ブッダ:「うむ。
それではスブーティ、「真実と一体化した人」は「ガンジス河の砂」の話をしたっけ?」
スブーティ:「はい先生、確かにされました。」

ブッダ:「それではガンジス河の砂の数だけガンジス河があったとして、それらの砂粒を全部合わせた数だけの宇宙があるとしたら、それは「多い」かな?」
スブーティ:「先生、それは「多い」に決まっています!」

ブッダ:「わっはっは!そりゃそうだな。
いいかスブーティ、人間を始めとした全ての生物の思考や行動は、遠い過去からの経験や記憶の「流れ」によって決定づけられているのだ。
私はな、無数の宇宙に生きている全てのものたちの「流れ」を、完全に見切ったのだ。
さらに、その「流れ」は、実は「流れ」なんかじゃないということもな。
そしてそれこそが「流れ」なのだということも。

スブーティよ、凡人たちが「心」などと呼んでいるものはだな、実は遠い過去から未来へと絶え間なく続くこの「流れ」が見せる、一瞬のきらめきにすぎないのだよ。
だから、「心」を過去に求めることはできないし、未来に求めることもできないということになるのだ。

そして、現在においても「心」など求めることはできないのだ!」

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