東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。
意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。

HOME > 祖堂集メモ(4)九峯和尚・法照和尚・丹霞和尚

超訳【祖堂集】

祖堂集メモ(4)九峯和尚・法照和尚・丹霞和尚

2012.2.25

●九峯和尚
◆聖迷凡迷

問う、聖迷と凡迷とは如何んが弁ぜん。
師云く、聖迷は黒きこと漆の似く、凡迷は明るきこと日の似とし。
僧云く、聖迷は什摩と為てか黒きこと漆の似き。
師云く、道うを見ずや、亡僧面前と。
僧云く、凡迷は什摩と為てか明るきこと日の似き。
曰く、蓑結識する処多きが為なり。
僧云く、凡聖に落ちずして如何んが弁ぜん。
師云く、千万眼も到らず。

Q:「賢い人の悩みとバカヤロウの悩みは、いったいどう違うんでしょうかね?」
A:「賢い人の悩みは、ブラックホールのように真っ黒け、バカヤロウの悩みは、ホワイトホールのように真っ白けだ。」
Q:「・・・賢い人の悩みは、なんで真っ黒けなんですか?」
A:「坊主の死体に話しかけて、返事があると思うか?」
Q:「・・・それでは、なんでまた、バカヤロウの悩みは真っ白けなのでしょう?」
A:「何もかも、わかったつもりでいるからじゃよ。」
Q:「・・・そのどちらにもならないで済む方法はありませんかね?」
A:「それは、見ようとして見えるようなものではないよ。」

●法照和尚
◆枯木無花

問う、法雨普く潤すに、枯木は什摩と為てか花無き。
師云く、道うを見ずや、高原陸地と。
曰く、畢竟還た花を生ずる時有りや。
師云く、若し花を生ずれば則ち枯木と名付けざらん。
曰く、古人は什摩と為てか、枯木に一朶の花を生ずと道える。
師云く、蓑道え一人は言わず、一人は火向す、阿那个か無舌なる。

Q:「たっぷりと教養を溜め込んだ挙句に、鳴かず飛ばず・・・ これではまるで、いくら水分を与えても花の咲かない枯木のようではありませんか! いったい何故、そんなことになるのでしょうか?」
A:「標高三千メートル級の高山のてっぺんでは、滅多に花など咲かんよ。オマエさんだって、そのぐらい知っとるじゃろう?」
Q:「それじゃあ、もう二度と咲くことはないんですかね?」
A:「もし咲いたとしたら、それはまだ枯れていなかったということになるな。」
Q:「まあ、それは確かにそうですが・・・ しかし、それでは何故、「枯木に花が咲く」などということわざがあるのでしょうか?」
A:「何をまた、トボけたことを・・・「言葉では伝えられないものがある」と言ったヤツがおる。敢えて火の中に飛び込もうとするヤツがおる。・・・要するに、そう言わずにはおれなかったヤツがいた、というだけのことじゃよ。」

●丹霞和尚
◆木頭求舎利

師、天の寒きに遇い、木仏を焚きて以って禦ぐ次いで、主人惑いて叱る。
師云く、吾は荼毘して舎利を求む。
主人曰く、木頭に何か有らん。
師云く、若し然らば、何ぞ我を責めん。

ある寒い日、丹霞和尚は世話になっている家の仏壇に飾られていた木製の仏像を燃やして暖をとり始めました。
家の主人はそれを見て絶句し、そして怒り始めました。
主人:「あんたっ! 仏様を燃やしちゃうなんて、なんというバチあたりな!!」
丹霞:「いやいや、ワシはただ、仏様を火葬して遺骨を弔おうとしているだけじゃよ。」
主人:「トボけたこと言ってんじゃないよ! ただの木切れにそんなものあるわけないだろ!!」
丹霞:「なるほど、言われてみれば、確かにこれはただの木切れだ。ところで、オマエさんはいったい何をそんなにムキになって怒っているのじゃな?(笑)」

メニューの使い方

以下のメニューバーをクリック⇒ ジャンルごとに開閉
画面左上の「超訳文庫」ロゴマークをクリック ⇒ 超訳文庫トップページへ戻る
メニュー上下の横長バーの「HOME」をクリック ⇒ 各コーナートップページに戻る


↓それでは、どうぞごゆっくり。

仏教系

中国の古代思想

昔の中国の人が考えたこと

諸子百家

LinkIconおもしろ論語(孔子)
LinkIcon老子
LinkIcon荘子
LinkIcon列子
LinkIcon孟子

四書五経

LinkIcon【大学】

日本の哲学・思想

日本が誇る大学者のご意見たち。
今のところ、明治維新期に活躍した人がメインです。
LinkIcon井上円了
LinkIcon【西国立志編】
LinkIcon富永仲基
LinkIcon内藤湖南
LinkIcon【風姿花伝】sintyaku3_red.gif

キリスト教系

キリストが生まれるよりも昔から、「神」と人との間にはいろいろあったのです・・・

旧約聖書

LinkIcon【旧約の預言者たち】

中国武術論

中国武術家である徐紀(Adam Hsu)老師の論文をご紹介。
LinkIcon【中国武術論】

ぶんのすけ文集

古典翻訳ではない、自作の文章を掲載します。「超訳文庫」の趣旨から外れますが、ご容赦くださいませ。
LinkIconぶんのすけ文集

書籍版のお求めはこちら

LinkIconぶんちん堂 Web Shop

超訳文庫のコンテンツを書籍化して頒布する企画です。
PC画面もいいけれど、じっくり読むにはやっぱり「本」がよいという方にオススメです。
目に優しく手ざわりのよい書籍用紙を使用。A5サイズです。
編集はもとより印刷・製本に至るまで完全に自家製ですので、仕上がりは工業製品には劣りますが、「手作りの味」だと思っていただければ幸いです。

ぶんちん堂 Web Shop 公式ブログ

LinkIconぶんちん堂 Web Shop 公式ブログ

超訳文庫の書籍化・通販などを手がける奇特集団、「ぶんちん堂」スタッフによる活動の記録やお知らせ。
当サイト管理者のぶんのすけも「作家」として登場します。