超訳【維摩経】
第33話 維摩、プライベートについて語る
2007.5.11
その時です。
野次馬の中に「どこにでも首を突っ込むヤツ」と呼ばれる大変に物見高い菩薩がいたのですが、彼が質問しました。
「はいはいはい!
維摩さん、あなたがとてもグレートであることはよーくわかりました。
ところで、そんなあなたのご両親はどんな人だったのでしょうか?
もしお差し支えなければ、あなたの奥様、お子様、ご親戚などはどんな感じなのかも教えてくださいませ!
それからよろしければお友達やあなたの使用人たちもどんな感じなのか教えていただけると嬉しいです!!」
維摩は答えました。
「私の母親?「パーフェクトな智慧」こそが私の母親じゃ。
で、「ありとあらゆる方便」が私の父親ね。
この2者から生じていないものを私は「教師」とは認めない!
「法の喜び」は我が女房。
「慈悲の心」は私の娘じゃ。
「誠心誠意」が私の息子たち。
そして私は「究極の安らぎ」という名の家に住んでいる。
さまざまな「煩悩」という弟子を大勢かかえているのじゃが、彼らは実によく働くぞ。(笑)」
以下のメニューバーをクリック⇒ ジャンルごとに開閉 |
---|
画面左上の「超訳文庫」ロゴマークをクリック ⇒ 超訳文庫トップページへ戻る |
メニュー上下の横長バーの「HOME」をクリック ⇒ 各コーナートップページに戻る |
中国武術家である徐紀(Adam Hsu)老師の論文をご紹介。
古典翻訳ではない、自作の文章を掲載します。「超訳文庫」の趣旨から外れますが、ご容赦くださいませ。
超訳文庫のコンテンツを書籍化して頒布する企画です。
PC画面もいいけれど、じっくり読むにはやっぱり「本」がよいという方にオススメです。
目に優しく手ざわりのよい書籍用紙を使用。A5サイズです。
編集はもとより印刷・製本に至るまで完全に自家製ですので、仕上がりは工業製品には劣りますが、「手作りの味」だと思っていただければ幸いです。
超訳文庫の書籍化・通販などを手がける奇特集団、「ぶんちん堂」スタッフによる活動の記録やお知らせ。
当サイト管理者のぶんのすけも「作家」として登場します。