超訳【維摩経】
第60話 天帝インドラ、大絶賛する
2007.12.30
シャーリプトラの宣言を聞いて、神々の王、天帝インドラ(帝釈天)が立ち上がりました。
「世尊さま!
私はこれまで長いことかけて、あなたや文殊から、それこそ10万種以上のお話(経)を聞いてきたわけですが、今回のようなトンデモでベラボウでイケイケな話を聞いたことはありませんでした。
今、シャーリプトラも言ったように、この話を真に受けて理解して実行することができたなら、必ずや維摩のオッサン並みのミラクルパワーをゲットできるようになることは疑いなしです。
初心を忘れずに実行し続けることができるならば、なおのことです。
それができる人は、それこそアッという間に悪につながる門を閉ざして、善につながる門を全開にできるでしょう。
外道や悪魔などの敵と戦うときはもちろん、どんな時でも神仏が味方になってくれて、そのうちに究極の悟りをゲットできることでしょう。
ああ、私も是非、それに協力させてください!
世界中のどこであろうとも、都会だろうが田舎だろうが、山だろうが平野だろうが、私と私の率いる古代神軍団は出かけて行って、この話を知らない者には教え、信じていない者は説得しましょう!
私と私の率いる古代神軍団は、この話を信じる者の守護神となりましょう!」
インドラの宣誓を聞いて、世尊は嬉しそうに言いました。
「そうとも、その意気だ!
インドラよ、なかなかイイ感じではないか!(笑)
私はそんなオマエがハッピーにやれるように援助することを約束するよ。
しかしまぁ、確かになんとも凄い話だったな。
この話の効力は、現在はおろか過去・未来にわたる。
だから、この話を信じて実行する者は、現在・過去・未来に対して良いハタラキを与えていることになるのだ。
さっき私は「世の中の全てが仏である」と言ったよな?
その言葉はおおげさではなく、本当にそうなのだ。
この世の中は、「ありとあらゆる仏で充満している」と言っても過言ではない。
もし、そんな中で、一生涯をかけてそれらの「仏」のために全身全霊で奉仕する者がいたとしたら、オマエはそれをどう思う?
ムダなことだし意味ねぇよ、と思うかい?」
インドラは言いました。
「いえいえ、とんでもない!
ムチャクチャ意味ありまくりですよ!サイコーですよ!
そのサイコーさは、43億年の10兆倍かけても説明しきれないほどです!!」
世尊は言いました。
「そうだな、まぁそんな感じかな。
ただな、この話の効力は、今オマエが理解しているよりも、もっともっと強力なのだよ。
なぜかというと、ありとあらゆる仏たちは、全員これによって悟ったからなのだ。
「悟りのかたち」は計測することも言葉で表現することも不可能だ。
だからこの話の効力もまた、完全に言い表すことなど、できはしないのだよ。」
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