夕刻、ぶんちん堂・書籍出版事業本部にて。

事業本部長(以下、部長):「おお、ついにできたか!」

制作:「はい! ご覧のとおり、初回出荷分の10冊が完成しました!」

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部長:「これで我らが「超訳文庫」シリーズも3冊めを出すことができたわけだ。
いやぁメデタイ!!」

営業:「いや、完成したのは嬉しい限りなのですが、時間がかかり過ぎじゃないですかね?
頒布窓口の「Web Shop」は、5月末にリニューアル完了しているんですよ?
なのに永らく商品在庫切れでは、折角ついたお客さんも離れてしまいますよ!」

制作:「なんだと、この野郎!
作り手の苦労も知らんと好きなこと言いやがって!
ここまで漕ぎつけるのに俺たちがどれだけ苦労したか、知ってんのかよ!?」

営業:「あーん?なんだよ、苦労って?
折角仕入れた用紙をどんどんムダにしやがって!
原価が上がる一方じゃないか! ・・・なぁ、経理?」

経理:「はい、これまで1ページあたり10円を目安に価格設定してきましたが、制作部数が数十冊ということになると、その5倍でもおさまりません。
損益分岐点など、計画の立てようもないほど彼方です。」

部長:「・・・折角シリーズ3冊目が完成したのだから、もっと明るい話題をしようではないかい。
見てみろ、この背文字! 並べると壮観だぞ!」

制作:「部長がそれにこだわったことが、3冊目の完成が遅れた主因なのですよ!
元々、「金剛経」の原稿は60p程度でした。
ところが、最低80pないと、背が出せないのですよ。
で、どうやって増量するかで苦心するハメになったんじゃないですか!」

部長:「おっと、ヤブヘビだったか・・・
しかしまぁ、単品では出しようのなかった「般若心経」や、「不思議光菩薩所説経」も収録することができたし、漢訳原典も収録できたので、研究者にとって資するところ大なものとなったのではないかな?」

営業:「いや、これで喜ぶのは研究者というよりは「好事家」ばかりですよ!
そしてそんな連中は、誰の手も借りずにどんどん自分で資料を収集しています。
どっかの遺跡から新規に発掘された資料だというならいざ知らず、メジャーなものばかりではないですか!」

作家:「いや、「不思議光菩薩」の話を国内で訳している人はほとんどいないぞ。
これで差別化できないかな?」

営業:「それなら全文きっちり訳出してくださいよ!
原文と比べると端折りまくっているのがモロバレじゃないですか!」

作家:「いや、それは読みやすさ重視で・・・」

部長:「まぁまぁ、いいじゃないか。
何はともあれ、これで3冊とも在庫が揃った。
今日の作業はここまでにして、皆、ぱーっと飲んでくれたまえ!」

(一同、苦笑)

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