別訳【金剛経】
第26話 外から見ても、わからない (法身非相分)
2008.12.16
ブッダ:「なぁ、スブーティ、「如来」にはどんな特徴があるのだっけ?」
スブーティ:「・・・先生、またその話ですか。
ですから、「如来」に「特徴」があるなどという考えを起こしてはならないと先ほどからお答えしているではありませんか!
まぁ、それも先生の受け売りなんですけれども。」
ブッダ:「ははは。 そうそう、そのとおり。
「如来の特徴」についてアレコレ取り沙汰したところで、結局なんの意味もないわけだしな。
知っているか? 世間で「如来にある」とされている32種類の外見的特徴は、あの全世界に君臨するといわれる「転輪聖王(てんりんじょうおう)」にもあるのだ。
まぁ、つまり私にも「転輪聖王」になる資格があったということになるのだが、結局私はその道は選ばなかった。
だから、それらの外見的特長のみをもって「如来」かどうかを判別することはできないのだ。
従ってこういうことになる。
「ブッダはこんな姿かたちだ」、などと思い込むものがいる。
「ブッダはこんな声をしている」、などと思い込むものがいる。
そんなヤツらは、私を見ることができない。
そんな方法で私を見ることは、できないのだ!」