別訳【臨済録】それゆけ!義玄くん
Battle9:対 径山禅師
2006.8.3
後の臨済禅師、若かりし頃の武勇伝をご紹介。「行録」より
径山(きんざん)という寺には門下生が500人もいるのに誰も和尚のところに口頭試問(参禅)に行こうとしない、という話を聞いた黄檗和尚、秘密兵器「義玄くん」に破壊工作を命じます。
(※当時の黄檗の門下生はそれと同じか、やや多いぐらいだったと推測される。)
黄檗:「ちゃんと作戦を考えたか?」
義玄:「まぁ、オレ様に任せとけって!!」
径山に到着した義玄くん、旅装束も脱がずにズケズケと法堂に上がりこみ、和尚の前に立ちました。
径山和尚が何ごとかと思って顔を上げると、いきなり義玄くんは一喝しました。
義玄:「クヮーッッッ!!!(喝)」( ゚д゚)
径山和尚が何か言おうとすると、義玄くんはクルリと振り向き、そのままスタスタと出て行ってしまいました。
それを見ていた径山和尚の門下生が質問します。
弟子:「なんスか?今のは?」
径山:「ヤツは黄檗の手の者だ。わけが知りたければ、あいつに聞け!」
500人もいた弟子たちは、それを聞くと皆いなくなってしまいましたとさ。