東西の古典を、きわめて平易な現代語に訳出する試みです。
意によって大幅に構成を改編し、読みやすくするために潤色を施しています。

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超訳【維摩経】

第14話 文殊菩薩、出動する

2006.12.26

並み居る超人、菩薩たちにも断られたブッダは、最後の切り札である文殊菩薩に声をかけました。

文殊菩薩は、知能の高さだけならブッダすらも超えているという噂のエリート超人です。

ブッダが生まれる以前に存在した7つの宇宙で、それぞれの世界の「仏」の師匠を勤めた実績を持つ大実力者でもあります。

「文殊菩薩!・・・もうお前しかいない!!」

文殊菩薩は困惑した表情を浮かべると言いました。

「うーん、維摩ですか・・・
弱りましたねぇ・・・私もあの人は苦手です。
とても立派な人なのですが、なんともやりにくいんですよ・・・
世俗に良く通じていながら、哲学的な真理を完全に理解しています。
弁舌の巧みさは申し分なく、行動の臨機応変なことといったらまさに千変万化です。
我々菩薩たちの持つ超能力の秘訣を既にマスターしているばかりか、様々な仏たちが守っている「奥義の倉」の全てに、もう自分で勝手に入ってしまっているのです。
数々の悪魔たちを降参させ、神々と同じ超能力を駆使する彼の智慧と能力は、もはや完成の域に達しています。
我らが束になってかかったところで、到底かなう相手ではありませんよ・・・
申しわけありませんが、荷が重過ぎます。

・・・とは言うものの、ほかならぬ貴方様の頼みです。
正直なところ全く気乗りしませんが、ここはひとつ、私が維摩の見舞いに行ってみることにしましょうか。」

これを聞いた時、その場に集まっていた8千人の菩薩たち、500人の大弟子たち、帝釈天や梵天、四天王などの古代神たちと天人や人間たち、総勢10万人は一斉にこう思いました。

「おお!あの維摩のところに、あの文殊菩薩が見舞いに行くだって!?
こいつぁ、見ものだ!!」

かくして、文殊菩薩は10万人の観客(野次馬?)を引き連れると、維摩の家へ向かったのでした。

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