超訳【維摩経】
第15話 維摩、態勢を整える
2007.1.7
過去七仏の師を務めた実績もあるエリート超人・文殊菩薩は、ブッダの依頼に応じて立ち上がり、大勢の野次馬を引き連れて維摩居士の居宅へと出発したのでした。
その動きを即、テレパシーで察知する維摩居士。
「むっ!?感じるぞ、誰か来る。仏様ではないな・・・文殊だ、文殊が来る!!
ん?1人ではないな。10、100、千、万、10万・・・
10万人!?・・・あいつはいったい何を考えとるんじゃ!!
こちらにも準備の都合というものがあるということがわからんのか!」
維摩の寝室は決して狭くはなかったのですが、たくさんの宝物と従者であふれており、とてもすぐ片付けるというわけにはいかなかったのです。
そもそもいくら広いとはいっても、ひとつの部屋に10万人も入れるわけがありません。
(訳者注:東京ドームの収容人員が約5万人)
仕方なく維摩は「物質転送」能力を発揮し、ただひとつのベッドを除く全ての家財道具(従者含む)を亜空間に叩き込みました。
そしてガランとした大部屋の真ん中にポツリと置かれたベッドにもぐり込むと、文殊たちの到着を待ち構えたのです。
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